電力自由化で様々な企業が電力事業に参入していてプランも様々です。
当然料金も違います。
新規参入が増えてプランが増えれば増えるほどどこの新電力会社がいいのかわからなくなってきますよね。
ということころでおすすめの電力会社を紹介したいと思います。
電力会社の料金体系はいろいろ
電力会社の料金体系は大きく分けて3つでしょうか。
基本料金+従量料金 | 基本料金0円+従量料金 | 市場連動型 |
東京電力・関西電力・おうちでんき(ソフトバンクでんき)・HISでんき・シン・エナジーなど | あしたでんき・楽天でんき・looopでんき・ピタでんなど | 自然電力のでんきなど |
・基本料金0円+従量料金:基本料金が0円で使った分だけ電気代がかかる料金体系
・市場連動型:市場価格に連動して料金が決まる料金体系
基本料金+従量料金
これは東京電力従量電灯Bの料金表です。
基本料金 | 10A | 286 |
15A | 429 | |
20A | 572 | |
30A | 858 | |
40A | 1144 | |
50A | 1430 | |
60A | 1716 | |
電力量料金 | 最初の120kWhまで(第1段階料金) | 19.88 |
120kWhをこえ300kWhまで(第2段階料金) | 26.48 | |
300kWhをこえる | 30.57 |
A(アンペア)や電力量で料金が変わります。
ちなみに関西電力エリアなどはA(アンペア)で料金が変わることがない料金体系になっています。
最低料金(最初の15kWhまで) | 1契約 | 341.02 | ||
電力量料金 | 15kWhをこえ120kWhまで | 第1段階 | 1kWh | 20.32 |
120kWhをこえ300kWhまで | 第2段階 | 25.8 | ||
300kWh超過分 | 第3段階 | 29.29 |
基本料金0円+従量料金
基本料金はかからず従量料金で使った分だけ電気料金がかかる料金体系になっています。
例えばあしたでんきの標準プランの料金体系で紹介するとこんな感じです。
エリア | 基本料金 | 従量料金 |
東北 | 0円 | 26.00円/kWh |
東京 | 0円 | 26.00円/kWh |
中部 | 0円 | 26.00円/kWh |
関西 | 0円 | 22.00円/kWh |
中国 | 0円 | 24.00円/kWh |
九州 | 0円 | 23.00円/kWh |
わかりやすいですね。
市場連動型
市場連動型は国内で唯一の卸電力取引市場の日本卸電力取引所(JEPX)のスポット市場(翌日に発電または販売する電気を前日までに入札し、売買を成立させる)の価格に連動していてその価格によって料金が決まります。
なので市場価格が安い時は安くなり、高い時には高くなるということになります。
あとはエルピオでんきのようにエリアによって料金体系が違っていて契約電流アンペアで基本料金(定額)が変わるエリア(基本料金+従量料金)と基本料金は0円で1ヶ月間の電気利用量は一律というエリア(基本料金0円+従量料金)もあります。
これでどれが安くなるのかはエリアや電力の使用量などによって変わってきます。
多くの電力料金を見たりシミュレーションをしていて傾向としてわかることは
基本料金+従量料金 | 基本料金0円+従量料金 | 市場連動型 | |
一人暮らしや電力使用量が少ない家庭 | 〇若干お得になる場合がほとんど | ×割高になる場合が多い | 市場価格次第 |
大人数の家族で電力使用量が多い家族 | 〇割安になる場合がほとんど | 〇割安になる場合がほとんど | 市場価格次第 |
といった傾向になると思います。
もちろん電力会社やプランなどによっても変わってくるのであくまで傾向です。
新電力会社を選ぶうえでの比較ポイント
電気料金・電力使用量
当然まずは電気料金ですね!
1ヵ月とか1年とかだと数百円とか千円程度しか変わらなかったりしますけど、長期的にみると数万円とかかなりの料金の違いになってきます。
1ヵ月平均の電気代 | 1年間の電気代 | 10年間の電気代 | |
Aの電力会社 | 6250円 | 75,000円 | 750,000円 |
Bの電力会社 | 6417円 | 77,000円 | 770,000円 |
料金差 | 約167円の差 | 2,000円の差 | 20,000円の差 |
月の料金差が約167円程度でも10年で20,000円くらい変わってきます。
短期スパンでなくて長期スパンで見ることも大切です。
あとキャンペーンなどもありますし、料金が変わることもあるので1年などで見直しを検討するのも一つです。
A(アンペア数)
まず電力供給エリアで料金体系が違います。
例えば関西エリアだとA(アンペア数)で料金が変わることはありませんが、東京電力エリアなどはA(アンペア数)10A~60Aなどで料金が変わってきます。
関西電力の料金体系
料金分類 | 既存電力会社料金※2019年10月 | |
最低料金 | 最初の15kWhまで | 341.02円 |
従量料金 | 15~120kWhまで | @20.32円 |
120~300kWhまで | @25.80円 | |
300kWhから | @29.29円 |
東京電力の料金体系
単位 | 東京電力(従量電灯B) | ||||
基本料金(1か月あたり) | 契約電流 | 10A | 1契約 | 286円00銭 | |
15A | 〃 | 429円00銭 | |||
20A | 〃 | 572円00銭 | |||
30A | 〃 | 858円00銭 | |||
40A | 〃 | 1,144円00銭 | |||
50A | 〃 | 1,430円00銭 | |||
60A | 〃 | 1,716円00銭 | |||
電力量料金 | 第1段階料金 | 120kWhまで | 1kWh | 19円88銭 | |
第2段階料金 | 120kWhを超え300kWhまで | 〃 | 26円48銭 | ||
第3段階料金 | 300kWhを超えたもの | 〃 | 30円57銭 |
東京電力エリアなどの場合は電気使用量もそうですけどA(アンペア数)が大事です。
新電力会社で基本料金0円+従量料金(あしたでんき・楽天でんき・looopでんき・親指でんき・TOSMOでんきなど)であればA(アンペア数)は関係ありませんが、従来の料金体系と同じ料金体系のところであればA(アンペア数)はしっかりチェックですね。
ただ、新電力会社のほとんどが30Aとか40Aから契約できるところばかりで10Aや20Aで契約できるところが少ないです。
料金以外の特典(キャンペーンなど)
当然電気料金が基準になるかと思いますが、それ以外にも大事なポイントがあります。
ではどこで選ぶのかというとそれぞれの新電力会社はそれぞの独自のサービスを打ち出しています。
例えば楽天だと「楽天ポイントが貯まる」とかですね。
あとは「キャンペーン」です。
新規契約で「5000円分のAmazonギフトプレゼント」みたいなものですね。
こういったオリジナルのサービスでさらにお得になる可能性があるわけです。
ちなみにキャンペーンは条件があって大体「〇〇ヵ月継続が条件」などになっています。
例でみると
Aの電力会社 | Bの電力会社 | Cの電力会社 | |
1年間の電気代 | 75,000円 | 77,000円 | 79,000円 |
キャンペーン | 0円 | 5,000円 | 10,000円 |
1年間の総額 | 75,000円 | 72,000円 | 69,000円 |
電気料金自体はAが安いけどCのキャンペーンが魅力的で1年間で見ると実質Cがお得です。
ですがこれが10年以上とか長期的にみるとAがお得になります。
なのでお得にという方はCを選んで1年ほどで乗り換えることを検討されても良いですし、そんなの面倒という方はAにするのも良いかと思います。
当然キャンペーンは時期によってあったりなかったり、内容も違ったりしますし、条件(例10カ月継続条件など)もあったりするのでチェックが必要です。
なのでこういった独自の特典をみて選ぶと良いと思います。
解約違約金がかかるのか
電力会社によっては1年以内の解約には解約違約金がかかるというところがあったりします。
いつ解約しても解約違約金がかからないという電力会社もあるのでそれらもチェックしておくと良いと思います。
長期的に利用する計画という方には解約違約金はあまり関係ないかもしれませんが、半年とか乗り換えも検討している方はしっかりチェックしておくことが大切です。
対応の良さ
連絡がつかないとか対応が良い悪いというのもよく聞くところです。
この対応に関しては個人差があるでしょうし、基本契約したら連絡もほとんどすることがないのでどこが対応悪いとか良いとは判断が難しいところではありますけどね。
新電力会社はWEBですべて完結してしまうのでその電力会社の方とやり取りをするということもない可能性も高いです。
このあたりがチェックポイントになるのかなと思います。
それではおすすめの新電力会社をランキングで紹介していきたいと思います。
新電力会社おすすめ比較ランキング
まず初めに言っておくこととして
なので1位に紹介したとしても必ず全員におすすめということではないので注意してください。
ここでは総合的にみておすすめの電力会社を紹介したいと思います。
あしたでんき
まず紹介したいのが「あしたでんき」です。
東京電力の子会社です。
料金プランは「標準プラン」と「たっぷりプラン」の2種類です。
電気料金も他の新電力会社と比べても若干安いので料金的にもおすすめです。
ただ、残念なのは供給エリアが「東北/東京/中部/関西/中国/九州」でこちらの「北海道/北陸/四国/沖縄エリア」は供給されていません。
あとは定期的にキャンペーンなども行っていたりするのですがない時もあります。
キャンペーンも含めて1年単位で考えると他の電力会社の方がお得な場合も多いですが電気料金だけならなかなかおすすめです。
標準プラン
エリア | 基本料金 | 従量料金 |
東北 | 0円 | 26.00円/kWh |
東京 | 0円 | 26.00円/kWh |
中部 | 0円 | 26.00円/kWh |
関西 | 0円 | 22.00円/kWh |
中国 | 0円 | 24.00円/kWh |
九州 | 0円 | 23.00円/kWh |
※2020年9月更新
・電気料金は他と比べると若干安い
・東京電力の子会社
・北海道/北陸/四国/沖縄エリアは供給されていない
・プレゼントキャンペーンを行っていることがある
キャンペーンについて
定期的に行われていますが、ない時も多いです。
楽天エナジー・楽天でんき
楽天が2018年11月1日から電力のサービスを開始しました。
そして、すでに申し込みが殺到しているようです。
実際特典などを見てみるとお得というのがわかってきます。
プランは「個人・家庭向けのプランS」と「事業者向けのプランM」とあり、料金は平均的です。
それよりもお得なところは「楽天カードで支払えば楽天ポイントも100円毎に1ポイントがつく」というところですね。
楽天だからこその強みですね。
さらにキャンペーンなども行っていてお得になってくるのでそれも人気の理由だと思います。
プランS(個人家庭向け)
エリア | 基本料金 | 従量料金(税込) |
北海道電力エリア | 0円 | 30.00円/kWh |
東北電力エリア | 0円 | 26.50円/kWh |
東京電力エリア | 0円 | 26.50円/kWh |
中部電力エリア | 0円 | 26.50円/kWh |
北陸電力エリア | 0円 | 22.00円/kWh |
関西電力エリア | 0円 | 22.50円/kWh |
中国電力エリア | 0円 | 24.50円/kWh |
四国電力エリア | 0円 | 24.50円/kWh |
九州電力エリア | 0円 | 23.50円/kWh |
沖縄電力エリア | 0円 | 27.00円/kWh |
※2019年12月更新
・楽天カードで支払えば楽天ポイントも100円毎に1ポイントがつく
・楽天ポイントが使える
・沖縄電力エリアも供給
・プレゼントキャンペーンを行っていることがある
楽天でんきキャンペーン
期間 | キャンペーン内容 | 備考 |
ー | 2000ポイントプレゼント | 4か月以上契約の方が対象 |
Looopでんき
Looopでんきは電力自由化が始まって比較的早くからサービスを提供している会社です。
実際利用者も多く人気の新電力会社の一つです。
プランは「おうちプラン」と「ビジネスプラン」があります。
料金は他と比べても平均的です。
沖縄エリア以外は対応しているので利用しやすいと思います。
おうちプラン
エリア | 基本料金 | 従量料金 |
北海道電力 | 0円 | 29.5円(税込) / kWh |
東北電力 | 0円 | 26.4円(税込) / kWh |
東京電力 | 0円 | 26.4円(税込) / kWh |
中部電力 | 0円 | 26.4円(税込) / kWh |
北陸電力 | 0円 | 21.3円(税込) / kWh |
関西電力 | 0円 | 22.4円(税込) / kWh |
中国電力 | 0円 | 24.4円(税込) / kWh |
四国電力 | 0円 | 24.4円(税込) / kWh |
九州電力 | 0円 | 23.4円(税込) / kWh |
※2019年12月更新
・利用者が多い
・沖縄エリア以外は対応
キャンペーンについて
公式サイトではほとんどキャンペーンをみたことがありません。
Looopでんきのキャンペーンはエネチェンジであったりするのでお得に申し込むならエネチェンジをチェックされると良いと思います。
エルピオでんき
まずエルピオでんきはガス関連の事業がメインの会社が運営しています。
電力サービスも行っていて料金はエリアによって「基本料金(定額)+1ヶ月間の電気利用量」のところと「基本料金(定額)0円+1ヶ月間の電気利用量」のところがあります。
料金はエリアによって変わってきますが、比較的お得かなと思います。
あとなんといってもキャンペーンを積極的に行っていて結構魅力的です。
キャンペーン利用して1年とりあえず利用するということを考えると結構お得になるかと思います。
・料金体系はエリアによって違う
・キャンペーンを積極的に行っている
キャンペーンについて
エルピオ電気の公式サイトでも行っていることが多いですし、エネチェンジでもお得なキャンペーンがあったりするのでチェックされると良いと思います。
ピタでん(F-Power)
ピタでん(F-Power)は比較的昔から電力サービスを提供している会社です。
そして、新電力として利用者も多かった業者でした。
最近では他にもいろいろな業者が出てきているので目立たなくはなってきていますね。
プランは「使いたい放題プラン」と「使った分だけプラン」があり、使った分だけプランは平均より安いですね。
ただ、契約をされてから1年未満の解約の場合、2,200円(税込)の解約違約金が必要ということです。
使った分だけプラン
エリア | 基本料金 | 従量料金 |
北海道 | 0円 | 28.77円/kWh |
東北 | 0円 | 25.71円/kWh |
東京 | 0円 | 25.71円/kWh |
北陸 | 0円 | 21.13円/kWh |
中部 | 0円 | 25.71円/kWh |
関西 | 0円 | 21.59円/kWh |
中国 | 0円 | 23.57円/kWh |
四国 | 0円 | 23.93円/kWh |
九州 | 0円 | 22.66円/kWh |
※2019年12月更新
・電気料金は他と比べると若干安い
・1年未満の解約の場合、2,200円(税込)の解約違約金が必要
キャンペーンについて
TOSMOでんき
TOSMOでんきは静岡の会社なのですが、単純に電力ということで言えば平均的なのですが、省エネ照明「エネブライト」や高輝度LED「レッズブライト」などのサービスがあるのでそれらのサービスを合わせて利用することでお得になります。
利用者としては店舗や会社などがおすすめではないかと思います。
解約事務手数料3,240円(税込)かかりますが、事務所などで電気を使うという場合はチェックしてみても良いのではないでしょうか。
家庭用プラン
エリア | 基本料金 | 従量料金/kWh |
北海道電力 | 0 | 29.54 |
東北電力 | 0 | 26.48 |
東京電力 | 0 | 26.48 |
中部電力 | 0 | 26.48 |
北陸電力 | 0 | 21.39 |
関西電力 | 0 | 22.41 |
中国電力 | 0 | 24.44 |
四国電力 | 0 | 24.44 |
九州電力 | 0 | 23.43 |
※2019年12月更新
・解約事務手数料3,240円(税込)かかる
キャンペーンについて
AIでんき
AIでんきということで「人工知能(AI)を徹底活用」ということなんです。
人工知能を活用した新しいシステムを活用し効率的な運用ということなんですけど、料金的には他と比べると平均より少し高めかなと思います。
プランは「個人・ご家庭向けプラン」、「法人・ビジネス向けプラン」があります。
今後のサービスなどに期待といったところでしょうか。
個人・ご家庭向けプラン
エリア | 基本料金 | 従量料金 |
東北電力 | 0円 | 26.3円(税込み)/kWh |
東京電力 | 0円 | 26.3円(税込み)/kWh |
中部電力 | 0円 | 26.3円(税込み)/kWh |
関西電力 | 0円 | 23.3円(税込み)/kWh |
中国電力 | 0円 | 24.3円(税込み)/kWh |
四国電力 | 0円 | 24.3円(税込み)/kWh |
九州電力 | 0円 | 23.3円(税込み)/kWh |
※2019年12月更新
キャンペーンについて
まとめ
本当に電気使用量やエリア、乗り換えスパン(何年も利用し続けるのか、1年ほどで乗り換えるのか※キャンペーンがあるので)などによっておすすめする電力サービスが変わってきます。
まずは単純に電気料金で比較して、料金体系が違うところはシミュレーションで比較、最後にキャンペーンや特典などを含めてどうなのか?というところを考えて決めると良いのかなと思います。
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